140番手双糸ブロード
レギュラーカラーシャツ
サックス

袖付け・肩線・襟付けをハンドステッチで仕上げてあります。フロントショルダー部分をすっきりときれいにするために、古典的なイタリアのビスポークシャツに見られる手法であるダブルフロント（シャツが下着とされていた時代に使われていたとされる仕様）を採用しています。肩からバストにかけて生地を２枚にすることで正面にできるシワを軽減するとともに、透け止めの役割を果たしてくれます。
非常に手間のかかる手法で、現在ではこの技術を知っている職人も少なくなりました。なによりも生地を通常の20～30％余分に使うためコストも非常に高く、徐々に失われつつある技法の1つです。とても手間の掛かるテクニックですが、着用した時にフロント部分に生まれる美しいラインは格別な満足感を与えてくれます。ダブルフロント仕上げのため、ノーネクタイでも襟がダラッと落ちずにシャツのバストから襟元へのラインを綺麗に保ってくれ、美しい開き具合も他のシャツとは一線を画します。

裾のサイドは小さな五角形のガゼットで補強されています。カジュアルスタイルで着用できるように襟はフラシ襟で柔らかく仕上げています。芯地の素材をシャツと同じ生地にすることで自然な雰囲気のフラシ仕上げに仕上がっています。洗濯をしても同じ縮率の為、アイロンの際に生地がステッチに寄ったり波打ちにくくなっています。

THE SOLE定番のシャツボタンは、まだ白く漂白すると言う概念がなかった時代のレトロな雰囲気を出すために、未漂白の黄蝶貝でボタンを作り採用しています。敢えて艶出し加工をせずにマットに仕上げたボタンはシャツに自然に馴染むようにしており、使用の際に開閉がし易いように少し径を大きく薄く仕上げた特別注文のボタンになっています。

コットンブロードのシャツはメンスドレスシーンでは無くてはならない永久定番のアイテムといえます。