3種類の財布

2025/6/5

「理想の財布」とは、どのようなものでしょうか?気づけば、私は何年ものあいだずっとこの問いに向き合ってきました。

世の中には実にさまざまな財布があります。でも「本当に使いやすく、持っていて気分が上がる財布」って、案外少ないんです。そこで私は、自分にとっての“理想の財布”を追い求めて、研究と試作を重ねてきました。

素材がよく、仕立てが美しく、必要なものがすっきり収まり、見た目も格好いい——そんな4つの要素をベースに、ライフスタイルや趣向にもしっくりくる財布を形にしたい。そんな思いから、開発がスタートしました。今回は、理想の形を探る中で辿り着いた3つの形と、その前提となる素材と構造についてお話ししていきます。

革質の良さが感じられ、表情が美しいというのが理想です。 そこで辿り着いたのがトリヨン・モーリスです。洗練されながらも力強さを感じさせてくれる表情と手にした時の柔らかさと張り感の素晴らしさがこの革を選んだ理由です。ヨーロッパの超有名メゾンがなぜこの革を使うのかは手に取ればわかっていただけると思います。

手に取った際に外装素材(革)の良さを最大限に感じていただくためには、どのような構造でつくることが必要で、どのような副素材(芯材、内装素材、ジッパー)と組み合わせるかということが非常に大切です。間違えた外装素材の組み合せを選んでしまうと触感が固くなってしまったり、ペラペラになってしまったりしまうのでバランスが非常に大切です。

理想の手触りを想像して、いくつかの組み合わせを考えて試すという工程を経て理想の触感を作り上げていきます。ジッパーの滑りや引き手の形状などを作り込み理想のディテールを実現。内装の組み合わせも非常に大切で仕上がりに大きく関わってきます。それらを全て詰め込み理想の革小物を作り上げました。技術監修は日本を打表する職人であるT・MBH岡本拓哉氏にアドバイスをいただいています。


3つの形

1.コンパクトL字ジップウォレット
小さな財布が必要な方にはコンパクト財布はL字形で6つのカードスロットと小銭とお札が収納できます。

2.ミディアムサイズジップウォレット
ミディアムサイズジップウォレットは片手に収まるくらいのサイズと取り出しやすい小銭入れと12枚のカードとお札が収納できます。

3.ロングL字ジップウォレット
ロングウォレットはできるだけコンパクトに仕上げましたが、容量をできるだけ大きくしています。カード類は15枚と少しの小銭、新札束(1束100枚)が収納可能。


長い時間検証を重ね、私なりの財布の完成形を目指しました。